地理は地形・気候といった自然地理から、世界地誌・日本地理までを問う人文科学分野である。地形分野ではまず造山帯を押さえたい。新期造山帯は環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯からなり、地震・火山活動が活発で石油資源も豊富である。河川がつくる地形では、山地から平地に出る谷口に土砂が堆積してできる扇状地と、河口付近に土砂が堆積してできる三角州(デルタ)を区別することが重要である。
気候はケッペンの気候区分が頻出である。植生分布を指標に、世界を熱帯A・乾燥帯B・温帯C・亜寒帯(冷帯)D・寒帯Eの5つの気候帯に区分する。境界を定める数値は暗記が必須となる。
世界の自然地誌では、世界最高峰はエベレスト(チョモランマ、8,848.86m=2020年に中国・ネパールが共同発表)、世界最長の河川はナイル川(約6,650km)、流域面積が世界最大の河川はアマゾン川であることを押さえる。これらは資源・エネルギーや農業・工業の立地、アジア・欧米など諸地域の学習と関連づけたい。
日本地理では国土の骨格を理解する。日本列島は太平洋プレート・フィリピン海プレート・ユーラシアプレート・北アメリカプレートの4つが接する変動帯に位置し、本州中央部を南北に走る大地溝帯フォッサマグナ(西縁は糸魚川−静岡構造線、ナウマンが命名)が地質を東西に分ける。主要な国土データは次のとおり。
以上を人口・都市問題や日本の産業・地域と結び付けて整理すると、得点力が安定する。
1. 日本の最高峰である富士山の標高として、正しいものはどれか。
富士山は標高3,776m(三角点3,775.51m)で日本最高峰である。 (国土地理院)
2. 日本で最も長い河川はどれか。
信濃川(長野県内では千曲川と呼ばれる)は幹川流路延長約367kmで日本最長の河川である。 (国土交通省(一級河川データ))
3. 日本国内の河川のうち、流域面積が最も広いものはどれか。
利根川の流域面積は約16,840km²で日本最大である。長さでは信濃川に次ぐ。 (国土交通省(一級河川データ))
4. 日本最大の湖である琵琶湖(滋賀県)の面積として、最も近いものはどれか。
琵琶湖の面積は約669km²で、日本最大の湖である。 (国土地理院(全国都道府県市区町村別面積調))
5. 日本最大の平野である関東平野の面積として、最も近いものはどれか。
関東平野の面積は約17,000km²で日本最大の平野である。 (理科年表/地理統計)
6. 日本の国土の東西南北端に関する組み合わせとして、最も妥当なものはどれか。
日本の国土は最北端が択捉島、最東端が南鳥島、最南端が沖ノ鳥島、最西端が与那国島である。 (国土地理院)
7. 日本列島付近で接する4つのプレートの組み合わせとして、妥当なものはどれか。
日本列島付近は太平洋プレート・フィリピン海プレート・ユーラシアプレート・北アメリカプレートの4つが接する変動帯にある。 (気象庁/産業技術総合研究所(地質調査総合センター))
8. 本州中央部を南北に走る大地溝帯フォッサマグナの西縁を成す構造線として、正しいものはどれか。
フォッサマグナの西縁は糸魚川-静岡構造線とされる。 (エドムント・ナウマン(地質学))
9. フォッサマグナを命名し、その存在を指摘したドイツ人地質学者は誰か。
お雇い外国人として来日した地質学者ナウマンがフォッサマグナを命名した。モースは動物学者、ベルツは医学者として知られる。 (エドムント・ナウマン(地質学))
10. 2020年に中国とネパールが共同で発表したエベレスト(チョモランマ)の標高として、正しいものはどれか。
2020年、中国とネパールはエベレストの標高を8,848.86mと共同発表した。 (中国・ネパール共同発表(2020年))
11. 世界の河川に関する記述として、最も妥当なものはどれか。
ナイル川は長さ約6,650kmで世界最長、アマゾン川は流域面積が世界最大の河川である。 (理科年表)
12. 環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯からなり、地震・火山活動が活発で石油資源も豊富とされる造山帯を何というか。
新期造山帯は環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯からなり、変動が活発で石油資源も豊富である。 (地理学(造山帯の区分))
13. 河川が山地から平地に出る谷口付近に、運ばれてきた土砂が堆積してできる扇形の地形を何というか。
谷口付近に土砂が堆積してできる扇形の地形を扇状地という。 (地形学(河川地形))
14. 河川の河口付近に、運ばれてきた土砂が堆積してできる地形を何というか。
河口付近に土砂が堆積してできる地形を三角州(デルタ)という。 (地形学(河川地形))
15. 起伏の大きい山地が沈水し、谷であった部分に海水が入り込んでできる、出入りの多い鋸歯状の海岸地形を何というか。
山地の沈水によって形成される鋸歯状の海岸をリアス海岸といい、三陸海岸などが代表例である。 (地形学(海岸地形))
16. 石油輸出国機構(OPEC)が結成されたのはいつか。
OPECは1960年、イラン・イラク・クウェート・サウジアラビア・ベネズエラの5か国により結成された。 (OPEC(石油輸出国機構)沿革)
17. 第4次中東戦争を契機に原油価格が高騰し、世界経済に大きな打撃を与えた第一次石油危機(オイルショック)が起こったのはいつか。
1973年の第4次中東戦争を契機にOPECが原油価格を大幅に引き上げ、第一次石油危機が発生した。 (石油危機(オイルショック)の経緯)
18. イラン革命を契機に原油供給が不安定化し、原油価格が再び高騰した第二次石油危機が起こったのはいつか。
1979年のイラン革命を契機に第二次石油危機が発生した。 (石油危機(オイルショック)の経緯)
19. 銅鉱石の産出量が世界第1位である国はどこか。
チリは世界最大の銅鉱石産出国であり、世界産出量の相当な割合を占める。 (アメリカ地質調査所(USGS)鉱産資源統計)
20. 近年、ウランの産出量が世界第1位となっている国はどこか。
カザフスタンは近年ウラン産出量で世界第1位となっており、世界生産の約4割を占める。 (世界原子力協会(WNA)ウラン生産統計)
21. 鉄鉱石の産出量・輸出量がともに世界最大級である国はどこか。
オーストラリアは鉄鉱石の産出量・輸出量がともに世界最大級であり、ブラジルがこれに次ぐ。 (アメリカ地質調査所(USGS)鉱産資源統計)
22. 石炭の産出量が世界最大である国はどこか。
中国は世界の石炭産出量の約半分を占める世界最大の産出国である。 (BP世界エネルギー統計等のエネルギー統計)
23. 日本のエネルギー自給率に関する記述として、最も妥当なものはどれか。
日本は化石燃料の大半を海外からの輸入に依存しており、エネルギー自給率はOECD諸国の中でも低い水準にある。 (資源エネルギー庁『エネルギー白書』)
24. 日本は環太平洋造山帯に属する火山国であり地熱資源量は世界有数とされるが、その順位として最も適当なものはどれか。
日本の地熱資源量はアメリカ合衆国・インドネシアに次ぎ世界第3位程度とされる一方、地熱発電の導入量は資源量に比して少ない。 (資源エネルギー庁の地熱資源関連資料)
25. 次のうち、一般に再生可能エネルギーに分類されないものはどれか。
天然ガスは化石燃料であり、太陽光・地熱・バイオマスのような再生可能エネルギーには分類されない。 (資源エネルギー庁のエネルギー分類)
26. ケッペンの気候区分は、主に何を指標として世界の気候を区分したか。
ケッペンは気温と降水量から推定される植生分布を指標に世界の気候を分類した。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
27. ケッペンの気候区分において、世界の気候は大きく分けていくつの気候帯に区分されるか。
熱帯(A)・乾燥帯(B)・温帯(C)・亜寒帯/冷帯(D)・寒帯(E)の5つの気候帯に大別される。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
28. ケッペンの気候区分で熱帯(A)と温帯(C)を分ける基準として正しいものはどれか。
最寒月平均気温が18℃以上であれば熱帯(A)に分類される。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
29. ケッペンの気候区分で温帯(C)と亜寒帯(冷帯,D)を分ける最寒月平均気温の基準はどれか。
最寒月平均気温-3℃を境に、それ以上は温帯(C)、それ未満は亜寒帯(D)に区分される。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
30. ケッペンの気候区分で寒帯(E)と判定される基準として正しいものはどれか。
最暖月平均気温が10℃未満の場合に寒帯(E)に区分される。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
31. 地中海性気候を示す記号Csにおいて、「s」が意味する内容として正しいものはどれか。
sは夏(summer)に乾季があることを示し、地中海性気候は夏に乾燥し冬に降水が集中する。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
32. 地中海性気候(Cs)の降水パターンの説明として最も適切なものはどれか。
地中海性気候は夏に乾燥し冬に降水が集中するパターンを示す。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
33. 熱帯雨林気候(Af)の説明として最も適切なものはどれか。
Afは最も乾燥する月でも降水量が一定基準を上回り、年中多雨で熱帯雨林が成立する条件を満たす。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
34. 乾燥帯(B)が他の気候帯と区分される基準として最も適切なものはどれか。
乾燥帯(B)は気温から推定される蒸発量に対して降水量が少ない地域として、気温と降水量の関係から求まる乾燥限界を基準に区分される。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))
35. 西岸海洋性気候(Cfb)が典型的にみられる地域として最も適切なものはどれか。
偏西風と暖流の影響を受ける西ヨーロッパ大西洋沿岸は、年較差の小さい西岸海洋性気候(Cfb)が典型的にみられる。 (ケッペンの気候区分(W. Köppen))